令和元年12月13日の川崎市議会第5回定例会で、川崎アゼリア地下歩道への点字ブロックの整備について質問しました。
きっかけは、市民の方から寄せられた一本の声でした。
JR川崎駅から京急川崎駅へアゼリア地下歩道を通って移動しようとしていた視覚障害者の方が、点字ブロックがつながっていないため途中で迷われていたとのことでした。
私自身もその翌日、アゼリア地下歩道を歩く視覚障害者の方を見かけました。お声をかけましたが、その方が壁にぶつかりながら歩いていく姿を目の当たりにし、改めて点字ブロックの必要性を強く感じました。
そこで、アゼリア地下歩道の公共性や川崎市の責任について確認し、点字ブロックの早期整備を求めました。
多くの市民が利用する公共性の高い地下歩道
市からは、アゼリア地下歩道について、歩行者が安全で快適に通行するための地下歩道であるとともに、川崎駅周辺の回遊性やにぎわいを支える役割があるとの説明がありました。
また、大規模地震などが発生した際には、川崎駅周辺で最大規模の帰宅困難者一時滞在施設としての役割も担っています。
川崎市は、一般市民が安心して通行できる快適な空間を確保するため、川崎アゼリア株式会社との協定に基づき、公共地下歩道の管理に必要な経費を負担していました。
そこで、一般市民が安心して通行できる地下歩道であるならば、視覚障害のある方も安心して通行できる環境を整える必要があると訴えました。
市による支援と早期整備を要望
当時、市は、視覚障害者誘導用ブロックの設置について「施設所有者の責務」との考えを示していました。
一方、川崎駅東口駅前広場の再編整備では、アゼリア地下街と駅前広場との高低差を解消するため、エレベーター6基、エスカレーター11基を増設するなど、市も施設整備を支援してきました。
こうした経緯やアゼリア地下歩道の高い公共性を踏まえ、川崎市として点字ブロックの設置を支援できる体制を整え、早期に整備するよう要望しました。
市からは、バリアフリー化をさらに進めるため、点字ブロック設置の要望を川崎アゼリア株式会社へ伝えていくとの答弁がありました。
その後、点字ブロック整備が予算化
その後も整備に向けた動きが続き、令和6年11月には、川崎市議会総務委員会で「アゼリア地下街の点字ブロック等の整備に関する請願」が全会一致で採択されました。
そして、令和7年度予算において、アゼリア地下歩道への点字ブロック整備が予算化されました。
令和7年3月6日の予算審査特別委員会で改めてこの問題を取り上げ、予算化に至った経緯や整備方法について確認しました。
市からは、令和6年の障害者差別解消法改正などの社会情勢の変化や、地下歩道の公共性などを踏まえ、視覚障害者の方々が安心して利用できるよう、経済労働局が関係局と調整し、点字ブロック設置の予算を計上したとの説明がありました。
また、JR川崎駅から京急川崎駅を結ぶ地下通路と、地下街の外側の通路を主要動線として整備を検討していくとの答弁があり、着実な実施を求めました。
約6年を経て、連続した点字ブロックが整備
そして2025年、川崎アゼリア地下歩道への点字ブロック整備が実現しました。
川崎市によると、2025年3月に地下街駐車場へつながる階段9か所へ警告ブロックを設置。
さらに、JR川崎駅中央口・北口、京急川崎駅、市役所通りを結ぶ利用者の多い経路に、連続した点字ブロックが設置されました。 川崎市公式サイト
2019年の議会質問から約6年。市民の方から寄せられた声をきっかけに議会で取り上げ、早期整備と市による支援を求めてきた取組が、具体的な整備につながりました。
今後も取り組みます
まちのバリアフリーは、設備を整備することだけが目的ではありません。
障害の有無にかかわらず、誰もが安心して移動し、川崎のまちを利用できる環境をつくることが重要です。
今回整備された点字ブロックが安全な移動につながっているかを確認するとともに、今後も市民の皆さまから寄せられる声を大切にしながら、誰もが安心して利用できる川崎駅周辺のまちづくりに取り組んでいきます。