公園は、子どもたちの遊び場や地域の交流の場である一方、不審者対策や施設へのいたずら、不法投棄など、安全・安心のための対策も求められています。
防犯カメラの設置は有効な対策の一つですが、設置費用や維持管理費などが課題となります。
そこで私は、民間事業者が設置する自動販売機に防犯カメラの機能を持たせることで、行政や地域の負担を抑えながら防犯力を高める「防犯カメラ付き自動販売機」に着目し、2019年から議会で継続して導入を求めてきました。
2019年 防犯カメラ付き自動販売機の導入を提案
2019年12月13日の川崎市議会第5回定例会で、防犯カメラ付き自動販売機について初めて質問しました。
当時、川崎市では、市有地の有効活用として区役所や市民館、上下水道局が管理する用地などに自動販売機を設置し、貸付料による収入を得ていました。
一方、自動販売機には、災害時に飲料水を無償提供する機能や災害情報を発信する機能など、飲料を販売する以外にも様々な機能を持たせることができます。
そこで、防犯カメラを備えた自動販売機を公園などの市有地に設置することで、市の負担を抑えながら、防犯対策と市有財産の有効活用を両立できるのではないかと提案しました。
市からは、
「公園内とその周辺における防犯やカメラ設置費用の負担軽減の効果が見込まれる」
との認識が示されました。
一方で、画像管理等の課題があることから、事業者のニーズや町内会等からの要望、他都市の事例を踏まえて検討していくとの答弁でした。
2021年 事業者へのヒアリングを実施
その後も、防犯カメラ付き自動販売機の導入を継続して求めました。
2021年3月の予算審査特別委員会で進捗を確認したところ、市からは、公園への設置に向けて事業者へのヒアリングを実施し、設置の可能性を確認したとの答弁がありました。
一方で、公園周辺の皆さまの理解を得ることや画像管理などが引き続き課題とされ、検討を継続するとのことでした。
2022年 クラウド管理で画像管理の課題に対応
2022年3月の予算審査特別委員会でも、改めて防犯カメラ付き自動販売機について質問しました。
この時、市から大きな進展となる答弁がありました。
これまで課題とされていた画像管理について、
「撮影した画像をインターネット上のクラウドで管理する機種を採用することで、メンテナンスの手間やメディアの盗難といったリスクは回避できることが設置事業者に確認できた」
との説明がありました。
つまり、2019年に導入を求めた際に課題として挙げられていた画像管理について、技術の活用によって対応できることが確認されたことになります。
その上で市は、
「町内会等からの設置要望などに応じて、設置場所等について個別に調整を行っていく」
との方針を示しました。
また、公園への防犯カメラ設置を希望しながら補助対象とならなかった団体に対しても、防犯カメラ付き自動販売機という選択肢を改めて周知していくとの答弁がありました。
その後、市内の公園で設置が進展
こうした検討を経て、防犯カメラ付き自動販売機は、中原区や高津区など川崎市内の公園に設置されるようになりました。
2025年9月の決算審査では、中原区、高津区の公園にも防犯カメラ付き自動販売機が設置されていることを確認しました。
また、市内の都市公園には、2024年度末時点で38公園に124基の自動販売機が設置されています。
私は、防犯カメラだけでなく、AEDや災害時の飲料提供、非常用電源など、自動販売機に様々な機能を付加することで、防犯・防災・救命・熱中症対策など、公園が抱える様々な課題の解決に活用できるのではないかと提案しました。
市からも、防犯カメラ機能や災害時の飲料提供機能などの付加価値について、公園利用者の安全性や利便性の向上に資するとの認識が示されました。
小田公園への設置を求めて質問
一方、川崎区の公園には、防犯カメラ付き自動販売機がまだ設置されていませんでした。
2025年12月18日の川崎市議会第4回定例会では、小田公園の近隣で外壁への落書きが発生し、地域から防犯カメラの設置を求める声が寄せられていたことから、小田公園への防犯カメラ付き自動販売機の設置について質問しました。
市からは、
「公園利用者の安全性や利便性の向上に資するものと考えている」
との認識が示されました。
その上で、地域の理解や自動販売機事業者の採算性などの条件を踏まえ、川崎市公園緑地協会と協議し、設置について検討するとの答弁がありました。
2026年8月 川崎区で初めて小田公園に設置
その後、2026年8月、小田公園に防犯カメラ付き自動販売機が設置され、川崎区の公園では初めての設置となりました。
2019年に防犯カメラ付き自動販売機の導入を初めて議会で求めた際には、市も防犯効果や費用負担軽減の効果を認める一方、「画像管理等の課題」を挙げていました。
その後も継続して議会で取り上げる中で、事業者へのヒアリングが行われ、クラウドを活用した画像管理によって課題への対応が可能であることが確認されました。
そして、市は町内会等からの要望に応じて設置場所を個別に調整する方針を示し、中原区や高津区など市内の公園で防犯カメラ付き自動販売機の設置が進みました。
さらに、川崎区についても小田公園への設置を議会で求め、2026年8月、川崎区の公園では初となる防犯カメラ付き自動販売機が小田公園に設置されました。
今後も取り組みます
自動販売機は、飲料を販売するだけの設備ではありません。
防犯カメラやAED、災害時の飲料提供などの機能を組み合わせることで、防犯・防災・救命・熱中症対策など、地域の様々な課題の解決に役立つ設備として活用することができます。
一方で、設置に当たっては、地域の皆さまの理解や事業者の採算性、適切な画像管理などにも十分配慮する必要があります。
今後も、地域の皆さまの声を伺いながら、民間の力や新しい技術も活用し、公園をより安全で便利な場所にしていく取組を進めていきます。