防犯カメラの効果とさらなる戦略的整備について議会で質問

川崎駅周辺では、市が主体となって100台の防犯カメラを戦略的に設置し、犯罪の抑止や事件・事故の捜査に活用しています。

私は以前から、地域の防犯カメラ整備を町内会・自治会だけに委ねるのではなく、犯罪発生状況などを踏まえ、市が主体となって戦略的に整備を進めることが必要だと議会で求めてきました。

2025年12月18日の川崎市議会第4回定例会では、川崎駅周辺に設置された100台の防犯カメラについて、実際にどのような効果が現れているのかを確認するとともに、今後の市内各地域への展開について質問しました。

防犯カメラ映像を提供した事件・事故の「約7割」が解決

今回の質問で、市から具体的な効果が示されました。

令和5年3月から令和7年11月末までに、全国の捜査機関からの照会を受け、計393件、延べ1,487台分の防犯カメラ映像を提供。

そして、川崎駅周辺を管轄する警察署によると、

映像を提供した事件・事故のおおむね7割が解決に至っている

との答弁がありました。

防犯カメラは、「設置されていることで犯罪を思いとどまらせる」という犯罪抑止だけでなく、実際に事件や事故が発生した際の解決にも大きな役割を果たしていることが、具体的な数字として示されたことになります。

街頭犯罪の抑止にも一定の効果

市は、川崎駅周辺の防犯カメラについて、カメラを設置した重点地区と地区外の犯罪発生状況を比較して効果を検証しています。

その結果、重点地区では刑法犯認知件数の増加率が抑えられており、特に、

オートバイ・自転車などの乗り物盗、ひったくり、車上狙いなどの街頭犯罪

について、一定の効果が確認されたとのことでした。

つまり、防犯カメラには、

「犯罪を抑止する」+「発生した事件・事故の解決につなげる」

という二つの役割が期待できます。

区によって大きな差がある防犯カメラの設置状況

一方、課題もあります。

町内会・自治会等を対象とした防犯カメラ設置補助制度によって、2016年度から2024年度までに設置された台数は、

川崎区20台、幸区41台、中原区38台、高津区97台、宮前区54台、多摩区121台、麻生区81台でした。

これに対して、2025年1月から10月末までの刑法犯認知件数は、

川崎区2,106件、幸区903件、中原区910件、高津区997件、宮前区643件、多摩区802件、麻生区585件となっています。

特に川崎区は、刑法犯認知件数が市内で最も多い一方、防犯カメラの設置台数は20台にとどまっています。

私は、犯罪発生状況と防犯カメラの申請・設置状況が必ずしも見合っていないと指摘しました。

町内会任せだけでなく、市による戦略的な整備を

川崎市内では、2025年10月末までの刑法犯認知件数6,946件のうち、窃盗犯が4,926件を占めていました。

川崎駅周辺で防犯カメラの効果が具体的に確認されていることから、今後は駅周辺だけではなく、犯罪発生状況などを分析しながら、市内各地域に戦略的に整備していくことが重要です。

そこで私は、

「駅周辺以外の地域にも新たな重点地区を設定して、防犯カメラの整備を進めるべきではないか」

と質問しました。

市からは、

「地域の犯罪発生状況や防犯カメラの設置情報を把握し、データを分析している県警察と密接に連携しながら、今後、他地域への展開を図っていく」

との答弁がありました。

通学路など、子どもの安全を守る場所にも

防犯対策を考える上で、特に重視したいのが子どもたちの安全です。

川崎市の子ども・若者調査では、子育てをしていて困っていることとして、

「子どもが犯罪に巻き込まれないか不安である」

との回答が、2020年度の44.4%から2024年度には56.9%へ上昇しています。

そこで私は、駅周辺だけではなく、通学路なども重点地区として位置付けるなど、子どもを安心して育てられるまちづくりを進めるよう要望しました。

防犯カメラ以外の防犯対策への支援も

また、住宅への侵入犯罪などを防ぐためには、防犯カメラだけでなく、防犯ガラスや防犯フィルムなどを含めた対策も重要です。

私は2022年の予算審査特別委員会から、他自治体の事例を紹介しながら、こうした防犯対策全般への助成制度についても提案してきました。

今回の質問でも、既存の防犯カメラ補助制度を検証するとともに、より体感治安の向上につながる新たな支援策を検討するよう求めました。

データに基づいた防犯対策を市内全体へ

川崎駅周辺100台の防犯カメラについては、街頭犯罪の抑止に一定の効果が確認されるとともに、何より、

393件・延べ1,487台分の映像を捜査機関へ提供

提供した事件・事故のおおむね7割が解決

という具体的な成果が示されました。

こうした効果を川崎駅周辺だけにとどめるのではなく、犯罪発生状況や既存カメラの設置状況を分析し、必要性の高い地域へ戦略的に防犯カメラを配置していくことが重要です。

今後も、神奈川県警察や地域と連携しながら、子どもから高齢者まで、誰もが安心して暮らせるまちづくりに取り組んでいきます。

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