犯罪の抑止だけでなく、事件発生後の捜査や早期解決にも大きな役割を果たす防犯カメラ。
私は2026年3月6日の予算審査特別委員会で、川崎市が進める戦略的な防犯カメラ整備について質問しました。
今回、特に取り上げたのが、カメラを増やすだけではなく、撮影された映像を、事件発生時にいかに迅速かつ効率的に捜査へ活用できる仕組みをつくるかという点です。
川崎駅周辺の防犯カメラが捜査に活用
川崎市では、犯罪発生状況や既存カメラの設置状況などのデータを踏まえ、川崎駅周辺に100台の防犯カメラを戦略的に整備しています。 8313064_
議会質問時点では、2023年3月の運用開始から2026年2月末までに、警察からの要請に基づき424件、延べ1,607台分の映像が提供されたとの答弁がありました。
その後の市の資料では、2025年12月末時点の集計として、東口・西口合わせて434件、延べ1,641台分の画像を捜査機関へ提供。さらに、画像を提供した事件・事故の約7割が解決に至っているとされています。 8313064_
防犯カメラは「犯罪を撮影する設備」にとどまらず、事件の早期解決を支える重要なインフラになっています。
課題は、映像提供にかかる職員の負担と時間
一方、これまでの仕組みでは、警察から映像提供の依頼を受けると、市職員が該当する映像をクラウドからダウンロードし、内容を確認した上で記録媒体へ出力し、警察へ受け渡す必要がありました。
重大事件などでは夜間や休日に対応した事例もあります。
そこで私は、
「市民の安全確保、事件の追跡調査や早期解決のためには、映像提供の迅速性と効率性を高める体制が必要ではないか」
と指摘。
防犯カメラ映像へのアクセス権限の整備なども含め、警察と連携した新たな映像提供の仕組みづくりを求めました。
市からは、
より迅速かつ効率的な映像提供の手法等について、防犯カメラ整備重点地区を管轄する警察署と協議を進める
との答弁がありました。
その後「新たな警察連携システム」の構築へ
その後、川崎市が2026年5月に示した「防犯カメラの戦略的な整備の事業展開について」では、**「新たな警察連携システムの構築」**が打ち出されました。 8313064_
これまで、映像提供には1時間~20時間程度かかる場合があり、市職員の平均作業時間も1件当たり約1時間とされています。
新たな仕組みでは、各警察署に専用端末を配置し、オンラインで照会申請を行うことで、市職員の平均作業時間を約1時間から約5分へ短縮。一連の映像提供にかかる時間についても、5分~1時間程度に短縮する仕組みが示されています。

これにより、
事件の早期解決
情報セキュリティの強化
職員の業務負担軽減
人的ミスの削減
警察力の有効活用
などが期待されています。
新たに100台の防犯カメラを整備
さらに川崎市は、これまでの川崎駅周辺での取組を他地域へ展開します。
過去7年間の窃盗犯発生件数などを基に、武蔵小杉駅周辺に40台、武蔵溝ノ口駅周辺に40台を新設。川崎駅東口についても、依然として窃盗犯が多いことから20台を追加し、合計100台を新たに整備する方針です。 8313064_
運用開始は2027年1月頃が予定されています。 8313064_
「設置する」から「どう活用するか」へ
防犯カメラは、台数を増やせばそれだけで安全なまちになるわけではありません。
犯罪発生状況などのデータを基に効果的な場所へ配置するとともに、事件が起きた際には、その映像を一刻も早く捜査につなげる仕組みが重要です。
私は今回の議会質問で、防犯カメラの戦略的な配置とともに、警察との連携による迅速・効率的な映像提供体制の構築を求めました。
今後も、防犯カメラを「設置する」だけではなく、犯罪の抑止と事件の早期解決につながるよう、実効性のある防犯対策を求めてまいります。